2012年12月7日金曜日

Web of Science を活用しよう

こんにちは。理系担当の久米です
皆様いかがお過ごしでしょうか。私はすでに修論でパニック寸前です
今ひしひしと感じるのは、もっともっと論文を読んでおけば良かった…ということです
M2の冬に後悔してもまったくもってあとの祭り! (いや、まだまだあがいてみせるぞ!)
今日は、楽しく、効果的に、すてきな論文に出会うためのヒントをご紹介したいと思います

以前、CiNii, Web of Scienceについて簡単に紹介させていただきました
論文検索の第1歩 CiNii
論文検索 Web of Science
今日は、Web of Scienceをもう少しいじってみたいと思います
クイックリファレンスを参照すると、大事なことが全部書いてあるぞ!)

重要な論文である目安のひとつが、その論文が引用された回数です

1. 検索結果を被引用回数の多い順に並べ替える
2. 引用レポートを作成

この手順を踏むと、どんな論文が、いつ、どれだけ引用されたかがわかります
引用レポートは、年代別の論文数や被引用数を出してくれる機能で、特に年代別被引用数は参考になります
 ○1990年代の古い論文だが、今年だけでも20件以上引用されている
 ○2009年以降に出版された新しい論文だが、すでに被引用件数が100件を超えている
このような文献は重要度が高いことが予想されますよ

では、実際に検索してみましょう








私の研究材料であるクマムシTardigradaを検索してみます
Tardigrad* とアスタリスクをつけると、Tardigrada, tardigrades, tardigradumなど様々な語尾のワードがひっかかるようになります













893件の文献がヒットしました。検索結果が多すぎる場合は絞り込みます。
赤矢印で示した”並び替え”から被引用の多い順に並べ替え、青矢印の”引用レポートの作成”をクリックしましょう








年代別論文数と被引用数がグラフ化されました。クマムシの研究の歴史は古いことや、近年論文数が増えていることが読み取れます (古い文献の書誌情報がまだ収録されていないことも考えられます)









年代別の被引用数を並べてくれました。古い文献ほど引用される機会は増えますが、近年でも引用され続ける論文は、今でも重要度が高いと考えられます。
ふむふむクマムシという生物は、系統関係の議論が活発なようですね…















重要そうな文献を見つけたら、ひとまずダウンロードしてみます。黒矢印の”全文”をクリックすると、リンク先からpdfをダウンロードできます。ダウンロードできないときも諦めず、A to Zで検索してみてください。(惜しくも文献を入手できなかったときは、文献複写サービスをご利用ください)

灰色矢印の"ENDNOTE WEB"をクリックすると、EndNote Web上に文献情報をストックしておくことができます。このEndNote Web、文献リストを一瞬で作成したり、MS Wordとの便利な連携機能があったり、なかなか出来るやつなんです…。(ユーザー登録が必要です)

赤矢印の被引用数の数字をクリックすると、この論文を引用した論文が表示されます。この文献に関連し、より新しい論文が芋づる式に手に入る!

青矢印の"引用アラートの作成"は、この論文が引用されるたびにメールやRSSでお知らせしてくれる超便利機能です。文献の見逃しを減らせますよ

水色矢印の”Related Recordsを検索”は、共有引用文献に基づいて関連しそうな論文を教えてくれるサービスです

紫矢印の引用文献は、この論文が引用している文献一覧です。関連度が高い過去の文献が並んでおり、そこから被引用をたどっていくとまたたくさんの文献に出会えます


ひととおり、論文に出会うまでを追いかけてみました。いかがでしょうか
他にも楽しい便利機能がたくさんあるので、いろいろいじってみてください

0 件のコメント:

コメントを投稿